雄心工業の正直者日誌~劣化~

皆さんこんにちは!
雄心工業、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~劣化~

外装・内装を問わず、塗膜は紫外線・水・熱・汚れ・機械的ストレスに晒され続けます。劣化のサインを早期に捉え、原因に合わせて手当てすることが、美観・耐久・ライフサイクルコストを左右します。現場で使える視点だけをギュッと整理しました。


1|代表的な劣化症状(見える順)

  • チョーキング(粉吹き):触ると白粉が付く。樹脂分解と顔料露出。

  • 退色・艶引け:UVと熱で樹脂が劣化、色が浅く艶が落ちる。

  • 汚染・雨筋:親水性不足や静電で埃が定着、流下水で筋状に。

  • 藻・カビ:北面・日陰・水はね部に発生しやすい。

  • ヘアクラック:微細な線状の割れ。下地の乾湿や熱伸縮が原因。

  • 膨れ・剥離:含水・塩分・下地未処理・相性不良で付着喪失。

  • 錆・錆汁:金属下地や金物部からの腐食流出。

  • 白華(エフロ):モルタル系での石灰分析出。

  • 粉化・脆弱化:古塗膜が劣化し、擦ると崩れる。


2|メカニズム(なぜ起きる?)

  • 紫外線・酸化・加水分解:樹脂骨格が切れて脆くなる。

  • 温度サイクル:熱膨張差で応力集中→クラック。

  • 水分・塩分:含水や塩分が付着力を下げ、金属は腐食促進。

  • 化学汚染:排気・酸性雨・アルカリ成分との反応。

  • 施工起因:洗浄・ケレン不足、過希釈、規定膜厚未満、乾燥時間無視、露点管理不足、下地と塗料の相性不良(可塑剤ブリード等)。


3|素地別“要注意ポイント”

  • 金属(鋼・亜鉛・アルミ):錆・白錆・電食。防錆エポ下塗り+膜厚管理が命。

  • モルタル/コンクリート:アルカリ・含水・白華。含水率・pHフィラーで平滑化。

  • 窯業系サイディング:目地シール劣化→浸水→剥離。打替え前提で計画。

  • 木部:吸い込みムラ・含水変動。含浸系+上塗りで追従性を確保。

  • 屋根(スレート/金属):高温・雨打・縁切り不良が致命傷。遮熱・防錆・縁切りがキモ。


4|現場でできる簡易診断

  • チョーキングテスト:手で擦り粉の量を確認。

  • 付着性:クロスカット/引張(必要に応じて)。

  • 膜厚測定:電磁式・渦電流式で下塗り含む総膜厚を見る。

  • 含水率:モルタル・木部はメーターでチェック。

  • 塩分試験:海沿い・道路沿いでの表面塩分。

  • 赤外線サーモ:膨れ・含水部の非破壊確認。

  • 目視・打診:浮き音、ヘアクラックの分布、錆の発生源。

診断は「症状→原因仮説→試験で裏取り」の順で。いきなり塗り直さない。


5|対処の優先順位(ステージ別)

  1. 初期(汚れ・軽微な艶引け):洗浄・撥水/低汚染コートで延命。

  2. 中期(チョーキング・退色):下地調整+再塗装(グレード見直し)。

  3. 後期(クラック・剥離):補修工法+再塗装(Uカット・シール、樹脂モルタル、錆処理ST2〜3等)。

  4. 下地損傷:張替え・防水改修・役物交換を含む。


6|“劣化させない”ための設計と施工

  • 設計

    • 形状で水を“ためない”(笠木・水切り・ドレン)

    • 低汚染・親水・ラジカル制御・フッ素/無機など高耐候の選択

    • 屋根は遮熱で温度ピークを下げる

  • 下地処理:高圧洗浄/ケレン/素地調整(フィラー・パテ)/プライマー適合

  • 施工条件:温湿度・露点差管理、規定膜厚・乾燥時間厳守、過希釈禁止

  • 付帯:シーリングは打替え優先・三面接着回避、金物は防錆系下塗り

  • 排水計画:縁切り(屋根スレート)、シールで“水止め”しない箇所を理解


7|環境別メンテナンス目安(一般的な参考)

  • 海沿い・工業地帯・強日射面:短め(例:8〜10年で再塗装検討)

  • 都市部・標準環境:10〜15年

  • ハイグレード塗料(フッ素・無機)はさらに延伸可
    ※素材・方位・設計・施工品質で大きく変動。定期点検で決めるのが原則。


8|よくある“施工起因”の劣化と防止策

  • 洗浄不足→密着不良:下地に合う洗浄圧・洗剤を選びリンス徹底。

  • 過希釈→膜厚不足:規定希釈・ウェット量を守る。

  • 乾燥不足→艶ムラ・縮み:インターバル厳守、天候読み。

  • 相性不良→ベタつき・剥離:可塑剤ブリード対策プライマー、試し塗り。

  • 目地処理不良→割れ再発:バックアップ材、プライマー、厚み管理。


9|アフターと記録の“コスパ最強”運用

  • 竣工台帳:材料銘柄・ロット・希釈率・膜厚・天候・写真

  • 定期点検:3か月→1年→以後1〜2年ごと(洗浄・小補修で延命)

  • クリーニング:雨筋・藻カビは早期に除去して再付着を抑える


10|現場用チェックリスト

  • □ 症状(場所・面・範囲・発生日)

  • □ 下地種別・含水率・pH・塩分

  • □ 洗浄・ケレンの実施内容

  • □ プライマーの適合と塗布量

  • □ 上塗りの膜厚・回数・乾燥時間

  • □ シーリング(打替え/増し打ち・プライマー有無)

  • □ 役物・金物の防錆処理

  • □ 施工環境(温度・湿度・露点差)記録


劣化は“自然現象”ですが、設計(形状・材料)×施工(下地・膜厚・条件)×維持(洗浄・点検)で速度をコントロールできます。
症状だけで判断せず、原因→診断→対処をワンセットで。これが、仕上がりを長持ちさせ、クレームと再工事コストを最小化する最短ルートです。

 

お問い合わせは↓をタップ

雄心工業の正直者日誌~屋根と壁面の違い~

皆さんこんにちは!
雄心工業、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~屋根と壁面の違い~

同じ“塗装工事”でも、屋根と外壁では役割・下地・劣化要因・使う材料・施工手順が大きく異なります。ここを押さえると、見積比較や品質管理の目が格段に良くなります。


1|役割の違い

  • 屋根:直射日光・雨・風を最前線で受ける。防水・遮熱・温度変化吸収が主目的。

  • 壁面:雨水を流しつつ意匠保持・微細クラック追従・防汚が主目的。


2|下地(素材)の違い

  • 屋根:スレート(カラーベスト)、金属(ガルバ・トタン)、セメント瓦、モニエル等。

  • 壁面:窯業系サイディング、モルタル・リシン、ALC、金属サイディング、タイル目地など。

→ 素材ごとにプライマー(下塗り)の種類が変わる。
例)金属屋根=防錆形エポキシ、チョーキングの強い壁=浸透形シーラー、モルタルの段差調整=フィラー


3|劣化のメカニズム

  • 屋根:UV・高温(夏は表面70℃超も)・雨打・結露・苔。縁切れや金属部のが致命傷。

  • 壁面:UV・風雨・乾湿繰り返し・排気汚れ。ヘアクラック目地シーリング劣化が起点。


4|下地調整と補修

  • 屋根

    • 高圧洗浄→タスペーサーで縁切り(スレート)

    • 釘/ビス浮きの増し締め・シーリング、棟板金の下地木交換

    • 金属錆部のケレン(ST2〜3)→防錆プライマー

  • 壁面

    • 目地シーリング打ち替え(三面接着防止)

    • クラックUカット+シール/樹脂モルタル

    • 素地の段差・巣穴はフィラーで平滑化


5|使用する塗料システム

  • 屋根向け:耐候性・遮熱性重視

    • 2液型シリコン/フッ素/無機系、遮熱トップの採用が一般的

    • 下塗りは防錆・高付着タイプ必須

  • 壁面向け:意匠と追従性・防汚性重視

    • ラジカル制御・シリコン・フッ素・無機、低汚染・親水クリヤー

    • 吹付や多彩仕上げ、**艶調整(3〜5分艶)**でムラを抑制


6|施工条件・安全

  • 屋根:勾配・墜落リスク→全面足場+親綱・フルハーネスが前提。
    風・直射で塗膜のレベリングが難しいため、時間帯と希釈率の管理がシビア。

  • 壁面:飛散・近隣配慮(車・植栽)→メッシュ養生と飛散テスト必須。
    目地・開口部周りは養生精度が仕上がりを決める。


7|防水ディテールの考え方

  • 屋根:谷板金・棟・重ね代・役物(雪止め・トップライト)周りに下塗り適合/シール相性を確認。

  • 壁面:サッシ周り・水切り上・幕板・入隅は先打ちシール→塗装→止水確認の順で。


8|美観・機能の狙い

  • 屋根遮熱・反射で小屋裏温度を下げ、高艶で雨垂れ汚れを洗い流す設計が多い。

  • 壁面艶抑えで波打ちを目立たせず、低汚染性で雨筋・排気汚れを防ぐ。


9|耐用年数とメンテ周期(一般的目安)

  • 屋根:8〜12年(高耐候・遮熱で延伸可、金属は防錆状況で差)

  • 壁面:10〜15年(下地・立地・艶で変動)
    ※海沿い・工業地帯・日当たり強の面は短く見積る。


10|見積比較で見るべきポイント

  1. 下塗りの種類と回数(素材適合か/増し塗り規定)

  2. 屋根:縁切り・棟板金補修の有無

  3. 壁:目地シール“打ち替え”か“増し打ち”か

  4. 塗料グレード(シリコン/フッ素/無機/遮熱)と

  5. 付帯部(雨樋・水切り・シャッタBOX)の範囲

  6. 保証年数と対象(色あせは除外のケース多い/付帯部は別規定)


11|よくあるNGと回避策

  • 屋根スレートで縁切り不足→雨水滞留・凍害

  • 金属屋根へ防錆下塗り未使用→早期剥離

  • 壁のチョーキング未処理で上塗り密着不良

  • 目地シールの三面接着→早期破断

  • 夏場の過乾燥・過希釈→塗膜痩せ
    素地診断→下地処理→適合プライマー→上塗り規定膜厚の順守が最強。


12|チェックリスト(保存版)

屋根

  • 釘・ビス浮き/棟板金の下地木/縁切り部材/防錆プライマー銘柄

  • 目地シール打ち替え範囲/クラック補修工法/艶度指定/低汚染仕様
    共通

  • 洗浄方式・圧力/乾燥時間と養生計画/飛散対策/保証範囲


屋根は防水・遮熱・防錆、壁は意匠・追従性・防汚
同じ塗料でも“場所”が変われば考え方が変わります。
見積・仕様書で下地処理と下塗りを確認し、屋根は“縁切り/防錆”、壁は“目地/クラック”を優先管理。
この順序で進めれば、仕上がりと耐久の両立にぐっと近づきます。

 

お問い合わせは↓をタップ

雄心工業の正直者日誌~経済的役割~

皆さんこんにちは!
雄心工業、更新担当の中西です。

 

~経済的役割~

建物の新築が減少傾向にある現代日本において、リフォーム工事は単なる補修工事ではなく、経済を循環させる重要な役割を担っています。高齢化、少子化、空き家問題、環境意識の高まりといった社会課題の中で、リフォーム業界は地域と暮らしに深く根差した“再生型経済の担い手”として成長しています。

リフォーム工事が果たす経済的な意義を、消費促進、雇用創出、資源循環、地域再生、資産価値の維持といった観点から詳しく掘り下げていきます。


1. 国内消費の活性化と経済循環の起点

リフォーム工事は、家電や家具の買い替えと異なり、「住まい」という高額資産に対する大型消費の誘発効果を持ちます。

  • キッチン、浴室、トイレなどの設備更新に伴う関連商品の購入

  • 外壁・屋根リフォームにおける塗装・建材・足場など多様な工種の消費

  • リノベーションに合わせたインテリア・家電・収納の刷新

これにより、リフォーム工事は建設資材・住宅設備・流通・小売といった幅広い産業に需要を波及させ、地域経済を活性化させるエンジンの一つとなっています。


2. 雇用創出と中小事業者支援

リフォーム工事は、住宅リフォーム業者、大工、電気工事士、設備業者、内装職人など、多種多様な中小規模の事業者と職人によって支えられています。

  • 全国各地に点在する地場工務店や建設業者の主要収益源

  • 独立開業の職人や協力会社との継続的な取引関係

  • 設計士、インテリアコーディネーター、営業職、施工管理職など幅広い雇用を創出

これにより、リフォーム業界は地域雇用の受け皿としての機能を持ち、技能の伝承や若手人材の育成にも貢献しています。


3. 空き家・中古住宅市場の活性化による不動産経済の拡大

日本では空き家数が約849万戸(2023年総務省調査)とされ、これらの利活用が喫緊の課題となっています。リフォーム工事はこの空き家を価値ある資産へと変えることで、不動産市場の健全化と流通促進に寄与しています。

  • 空き家バンクと連動した再生リノベーション事業

  • 中古住宅購入+リフォームによる取引の増加

  • 投資用不動産や民泊、シェアハウスなどへの転用ニーズへの対応

これにより、“壊して建てる”から“直して使う”というストック型経済への移行が進み、建設業の新たな価値創出モデルが確立されつつあります。


4. 建物の長寿命化による公共・個人資産の保全

日本の住宅の平均寿命は30年程度とされ、欧米に比べ短いと指摘されてきました。しかし、定期的なリフォームやメンテナンスを施すことで、建物の寿命を延ばし、資産価値を維持・向上させることが可能です。

  • 断熱改修や耐震補強による住宅性能のアップデート

  • 劣化部位の交換による安全性と快適性の確保

  • 不動産担保価値の維持・上昇 → 資産活用・融資に有利

これは、住宅という個人資産の価値維持のみならず、自治体が保有する公営住宅や公共施設の更新コスト削減にもつながり、長期的な経済合理性を生み出します。


5. 環境経済との連携による持続可能な経済成長

新築に比べて、リフォームは資材使用量が少なく、廃棄物も減るため環境負荷が低い点が特長です。また、断熱改修や高効率設備の導入などにより、省エネ・脱炭素の推進にもつながります。

  • 高断熱窓や外壁塗装による冷暖房効率の向上

  • 太陽光発電、蓄電池、エコ給湯器などの省エネ設備の導入

  • グリーンリフォーム補助金や住宅エコポイントの活用

これらは環境配慮型リフォーム市場の形成を促し、環境投資としての経済効果と、新たなビジネスチャンスの創出につながります。


リフォーム工事は“暮らしの再生”を通じて経済をまわす

リフォーム工事は、単なる修繕や設備交換ではなく、資産の再構築・地域の再生・資源の循環・人材の雇用・新たな投資機会の創出を通じて、現代社会の経済活動を静かに、しかし確かに支えています。

高度経済成長期に建てられた住宅ストックの老朽化が進む中、これからの日本経済にとってリフォームは不可欠な存在。「壊してつくる」時代から、「活かしてつなぐ」時代へ。

リフォーム工事は、“住まいの未来”だけでなく、“地域と経済の未来”をも再生する力を持っているのです。

 

 

お問い合わせは↓をタップ

雄心工業の正直者日誌~多様化~

皆さんこんにちは!
雄心工業、更新担当の中西です。

 

~多様化~

近年、リフォーム工事は単なる「古くなった家の修繕」や「設備の入れ替え」だけにとどまらず、ライフスタイル・社会環境・価値観の変化に応じて多様化しています。高齢化社会、自然災害への備え、空き家問題、そしてコロナ禍を契機とした住まいへの意識変化など、現代のリフォーム市場は実に幅広く、複雑なニーズに対応する業界へと進化しています。

リフォーム工事における多様化の実情を、「目的」「対象」「技術」「提供スタイル」「顧客層」の5つの視点から深く掘り下げていきます。


1. 目的の多様化:「直す」から「叶える」へ

従来のリフォームの目的は、老朽部分の修理や水回り設備の更新などが主でしたが、今では「暮らしをより良くするためのアップグレード」という意識が広がっています。

  • 性能向上リフォーム:断熱性・耐震性・遮音性の強化

  • 生活改善リフォーム:家事動線の最適化、収納力の強化

  • 趣味特化型リフォーム:音楽室、DIYスペース、シアタールーム

  • 省エネ・環境配慮リフォーム:太陽光パネル、蓄電池、エコ給湯器導入

これらは「住まいに求める価値」が多様化していることを反映しており、リフォームは“課題解決”から“夢の実現”へと変化しています。


2. 対象物件の多様化:戸建てだけじゃない

リフォームといえば、戸建て住宅を対象とする印象が強いかもしれませんが、今では以下のように対象は広がっています。

  • マンション・集合住宅のリフォーム:間取り変更や防音対応、バリアフリー工事

  • 店舗・事業所リフォーム:飲食店、オフィス、サロンなどの内外装改装

  • 中古住宅の再生(リノベーション):空き家や古民家の再生事業

  • 公共施設や学校のリニューアル:地域資産としての価値向上

これにより、リフォーム業者は単なる住宅施工業者ではなく、多用途空間の価値を再構築する「空間再生のプロフェッショナル」としての役割を担っています。


3. 技術と工法の多様化:高度化とスマート化の融合

リフォーム工事は技術面でも著しい進化を遂げています。

  • 3D図面・BIMを活用した事前シミュレーション

  • 断熱材や遮音材など高性能建材の導入

  • 部分プレハブ化やユニット工法による省施工化

  • IoT連携によるスマートホーム化リフォーム

また、限られたスペースに対して最適な提案を行う“デザインリフォーム”も注目されており、施工力だけでなく提案力も求められる時代です。


4. 提供スタイルの多様化:サービス型・体験型へ

従来の「施主からの依頼に応じる」リフォームスタイルから、より顧客の生活に寄り添う新しい提供スタイルが生まれています。

  • 定額制パッケージリフォーム(例:水回り3点セット)

  • サブスク型メンテナンスサービス(定期点検+軽微補修)

  • ショールーム体験やVR内覧を通じた納得の提案

  • リフォーム+インテリアコーディネートの一体提案

これにより、リフォームは単なる“工事サービス”ではなく、「暮らしの価値を高める提案型サービス業」へと変貌しています。


5. 顧客層の多様化:人生の節目に寄り添う存在へ

リフォームのニーズは、ライフステージの変化に応じて広がりを見せています。

  • 子育て世代向けの間取り再構成

  • シニア層向けのバリアフリー・介護リフォーム

  • 単身高齢者の安心安全対策

  • 二拠点生活やワーケーションに対応した設備追加

  • 外国人投資家による空き家購入とリノベーション

つまりリフォームは、家そのものだけでなく、住む人の人生とライフスタイルに寄り添うサービスとして、多様な顧客に応える役割を果たしているのです。


リフォーム工事は「暮らしの再編集」を担うクリエイティブ産業へ

リフォーム工事の多様化は、単なる施工の種類が増えたという話ではありません。そこには、「人の暮らし」「空間のあり方」「地域の未来」「資源の再活用」など、社会のさまざまな側面に接続しながら進化する、創造的な価値提供の姿勢が息づいています。

これからのリフォーム工事は、単に“直す”のではなく、“再編集し、新たな価値を吹き込む”仕事。暮らしの変化がある限り、リフォームの進化も止まることはありません。

 

お問い合わせは↓をタップ

雄心工業の正直者日誌~塗装方法~

皆さんこんにちは!
雄心工業、更新担当の中西です。

 

~塗装方法~

ということで、代表的な塗装方法の種類とそれぞれのメリット・デメリット、そして現場での選定基準について詳しく解説します。

 

塗装工事の品質は、塗料の選定と同じくらい「塗装方法」によっても左右されます。建物の素材・形状・仕上がりの質感・コスト・施工条件など、さまざまな要因によって最適な手法が異なるため、適切な塗装方法の選択はプロとしての判断力の見せ所です。


1. 刷毛(はけ)塗り:細部に最も強い伝統技法

◾ 特徴

  • 手作業で丁寧に仕上げるため、塗膜の厚みを調整しやすい

  • 木部・鉄部・細かな部位や角など、「繊細さ」が求められる箇所に最適

◾ 利点

  • 凹凸面や狭小部も塗り残しなく対応可能

  • 材質に沿って塗布できるため密着性が高い

◾ 注意点

  • 施工時間がかかる

  • ムラになりやすく、技術者の腕に依存する

  • 仕上がりに「刷毛目」が残ることがある

仕上げの精密さが求められる部分で活躍


2. ローラー塗り:建築塗装で最も汎用的な方法

◾ 特徴

  • 壁面や天井など広範囲に均一に塗装できる

  • 短時間で施工可能、塗料の飛散が少ない

◾ 利点

  • 中粘度〜高粘度の塗料に適応

  • 塗膜の厚さ調整が容易で、外壁などに向いている

◾ 注意点

  • 凹凸面では塗り残し・気泡が出やすい

  • 細部には不向きで、刷毛との併用が必要

  • 塗装面の材質や温度により転がり具合が変化

住宅外壁や天井などの中広面積での主力


3. 吹き付け塗装(スプレー):美観とスピードを両立

◾ 特徴

  • エアスプレーやエアレススプレーで塗料を霧状にして噴射

  • 高い平滑性・均一な仕上がりが可能

◾ 利点

  • 凹凸・複雑形状にも塗料がムラなく届く

  • 多色仕上げや模様(スタッコ・リシンなど)にも対応

◾ 注意点

  • 塗料の飛散が大きく、周囲の養生が必須

  • 風の強い屋外では施工困難

  • 使用機器のメンテナンスと操作熟練度が必要

美観重視の商業施設や意匠壁に最適


4. その他の特殊塗装方法

方法 概要 用途例
エアレススプレー 空気を使わず高圧で塗料を噴射 工場、大型物件
電着塗装 電流を使って塗料を付着させる 車体・金属部品
粉体塗装 粉末塗料を静電気で吸着、熱で焼付け 屋外鉄部、鋼材
ローラー吹き(コンプレッサー併用) 模様を転写する特殊技法 スタッコ、扇模様など

5. 塗装方法の選定基準:何を基に選ぶべきか?

判断基準 適用例
素材 木部→刷毛/鉄部→吹き付け/コンクリ→ローラー
施工面積 小面積→刷毛/中面積→ローラー/広面積→吹き付け
周囲環境 密集地→ローラー/空き地多い→吹き付け可
見た目重視 滑らかさ→吹き付け/意匠性→ローラー模様仕上げ
予算 ローラー<刷毛<吹き付け(機材費含む)

6. 現場での塗装品質を高める実践ポイント

  • 塗装前の下地調整(ケレン・プライマー)が最重要

  • 気温5℃以下、湿度85%以上では塗装を避ける

  • 塗装機器の点検・洗浄・整備を怠らない

  • 塗り重ね乾燥時間(インターバル)を守る


塗装業における「塗装方法」は、ただの作業工程ではなく仕上がりと信頼を左右する職人技です。対象や目的に応じて適切な方法を選び、道具と技術を活かすことで、高品質な塗装仕上げが実現できます。

 

 

 

お問い合わせは↓をタップ

雄心工業の正直者日誌~塗料ごとの注意事項~

皆さんこんにちは!
雄心工業、更新担当の中西です。

 

~塗料ごとの注意事項~

ということで、主要な塗料タイプごとの注意点と現場で起こりやすいトラブルの防止法について、実践的に解説します。

 

塗装業において、塗料の選定と施工条件は仕上がりや耐久性を左右する非常に重要な要素です。塗料ごとに成分や乾燥条件が異なるため、「どれも同じように塗ればよい」では通用しません


1. アクリル塗料:低価格だが注意点多め

◾ 特徴

  • 発色が良く、安価

  • 紫外線や酸性雨に弱く、耐候性は低い

◾ 注意点

  • 外壁など耐久性を求める場所では短命

  • 下地が水を吸うと早期剥がれの原因に

  • 重ね塗りはしっかり乾燥させてから

短期用途・仮設建物に最適。長期用途には不向き


2. ウレタン塗料:バランス型で汎用性あり

◾ 特徴

  • 弾性・密着性が高く、汚れにくい

  • 外壁・鉄部・木部など幅広く使える

◾ 注意点

  • 硬化反応が湿度に左右されやすい

  • 高温多湿時の塗装は「肌荒れ」や「縮み」発生リスク

  • 可使時間(ポットライフ)を過ぎた塗料は使用不可

塗装条件(気温・湿度)をチェックし、速やかに施工


3. シリコン塗料:現在の主流。耐候性◎だが施工も慎重に

◾ 特徴

  • 紫外線や酸性雨に強く、外装に最適

  • 耐用年数10〜15年が目安

◾ 注意点

  • 表面のツヤが強く、下地のムラが目立ちやすい

  • 高温下での作業は乾燥ムラ・泡立ちに注意

  • 一部のシリコンは「重ね塗り不可」のタイプもある

下地処理と塗装環境の管理が肝心


4. フッ素塗料:高耐久だが施工精度が求められる

◾ 特徴

  • 15〜20年持つ高耐候性・耐薬品性

  • 商業施設・高層ビルなどで採用例多

◾ 注意点

  • 密着性が低く、プライマー選定が重要

  • 硬化が早く、ローラーや刷毛に「ダマ」になりやすい

  • 高価格のため失敗できない

必ずメーカーの施工仕様書を遵守。熟練技術者が担当すべき


5. 水性塗料:環境対応型だが気温・湿度管理が厳しい

◾ 特徴

  • 臭いが少なく、室内や学校・病院で重宝

  • 火気リスクが少なく、安全性が高い

◾ 注意点

  • 5℃以下では乾燥不良(チョーキング、剥がれ)

  • 湿度85%以上では塗膜に白濁が出るリスク

  • 金属面には適さず、さび止め下塗りが必須

作業前に「気温・湿度・素地」条件をチェック


6. その他の特殊塗料の注意点

種類 注意事項 用途例
遮熱塗料 ムラが出やすく、下地の平滑さが重要 屋根、外壁
防滑塗料 厚みの均一化が難しく、乾燥も時間を要する 階段、通路
防カビ塗料 湿気対策と通気性の両立が必要 浴室、外壁の北面

7. 下地処理・施工管理も重要な成功要素

  • 素地の汚れ・油分・旧塗膜の剥離が不十分だと、どの塗料でも密着不良の原因

  • プライマー選定は「素地×塗料」に適したものを厳選

  • 気象条件(日照・風・雨)にも細心の注意を

塗料ごとに成分・性質・施工条件が異なるため、「用途に合わせた塗料選定」と「現場環境に応じた施工管理」が品質を決定づけます。塗装業においては「塗る技術」だけでなく、「正しく選ぶ知識」こそが信頼の基盤となります。

 

 

 

 

お問い合わせは↓をタップ

雄心工業の正直者日誌~塗料調合~

皆さんこんにちは!
雄心工業、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~塗料調合~

 

ということで、塗料調合目的、方法、注意実務目線解説ます。

 

塗装工事品質左右する要素ひとつに「塗料調合」あります。調合は、現場求められる色・質感・性能実現するために、塗料適切割合混ぜ合わせる工程ことです。


1. 塗料調合は?

塗料調合は、主に以下よう目的われます:

  • 再現・調整既存建物お客様希望合わせるため

  • 性能発揮下塗り・塗り・上塗り役割合わせ度・希釈調整

  • 天候素材適応気温・湿度・乾燥時間・塗布調整


2. 調合使われる要素

材(ベースペイント)

  • 顔料・樹脂・添加含む基本塗料

  • 機能中心

希釈剤(シンナー・水)

  • 塗料調整

  • 油性・水性種類異なる

硬化剤(2塗料必要)

  • 主剤反応硬化促す

  • 正確比率混合不可欠

着色剤(調用)

  • 基本調整加えるため使用

  • 単位印象変わるため高度技術必要


3. 調合流れ実践ポイント

番号サンプル基づく選定

  • 日本塗料工業会(JIS規格)見本基本選ぶ

  • 合わせ塗装反射周囲環境考慮

比率計量混合

  • 電子りやメスシリンダー厳密計量

  • 硬化剤・シンナー指定割合(例:材:硬化剤:希釈剤=4:1:1)調合

濾過熟成

  • 不純物取り除くため濾過

  • 調合10〜30放置し、分子なじみ待つ熟成時間取る

試し塗り調整

  • 実際下地試し塗り塗布確認

  • 必要微量調整調合


4. 調合ミス招くリスク

  • 硬化不良によるがれ

  • ムラ・仕上がり差異

  • 塗装・クレーム対応によるコスト

精度低い調合は、工期遅延信用低下つながるため致命です。


5. 現場求められるスキル

  • 経験による感覚(視覚判断)

  • 塗料化学特性理解

  • 季節気候による調整応用

  • お客様要望反映させる対応


6. デジタル調活用

  • 自動調機(カラーシミュレーター)導入により、軽減

  • 専用アプリカメラ解析し、近似調合レシピ自動生成

  • データベースによる番号管理・注文対応可能


塗料調合は、単なる“作る”作業ではありません。
それ建物美観・耐久性・顧客満足支える、職人感性技術融合です。
現場品質塗装実現するためも、調合技術習得継承ますます重要なります。

 

 

 


雄心工業は茨城県県西地区メインに家財整理~リフォーム全般/塗装までを行っております。おうちのことなら幅広く対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

また、工事だけでなく調査やアフターフォローも丁寧なのでお客様に寄りそった価格提案をモットーに安心と快適さをご提供します。

実際にこんなこともできるの?ということでもお気軽にご相談ください。基本的に茨城県県西地区メインを対応エリアとしておりますが、対応エリア以外もご相談いただければ対応可能ですので、お気軽にご相談ください。

 

お問い合わせは↓をタップ

雄心工業の正直者日誌~ヒアリング~

皆さんこんにちは!
雄心工業、更新担当の中西です。

 

さて今回は

ヒアリング

ということで、塗装業者にとってヒアリング重要性と、実践進め方について解説ます。

 

外壁屋根塗装工事は、見た目回復するだけなく、住まい守り資産価値保つため重要工事です。しかし、塗料種類、色、施工方法など多岐にわたるため、お客様要望しっかり聞き取るヒアリング工事成功カギ握ります。


1. なぜヒアリング重要か?

要望提案ズレ防ぐ

  • お客様求めるは「ただ塗り替え」ではなく、「悩み解消」や「理想外観実現」

  • ヒアリング不十分と、仕上がり不満やすい

塗料選び判断材料なる

  • 耐久性重視か、コスト重視か、味・好みなど

  • お客様生活スタイル予算最適塗料提案可能なる

トラブル・クレーム防止

  • 相違、施工範囲誤解、工程スケジュールなどの「た・ない」問題防止

  • 事前合意しっかりていば、信頼アップ


2. ヒアリング確認すべ項目

確認項目 具体質問
現在悩み 汚れってしたか?」「チョーキングなりますか?」
希望色・仕上がり 明るい感じ?落ち着い雰囲気?」「光沢欲しいですか?」
塗料グレード 10以上たい?コスト抑えたい?」
工事時期 いつ施工希望ますか?」
近隣対応要望 近所配慮どうしましょうか?」

3. ヒアリング実践ポイント

現場調査と同時に行う

  • 実際劣化状況確認ながら話すと、説得あり信頼増す

視覚資料活用

  • 見本、塗料施工事例、パースながら要望引き出す

  • 言葉イメージズレ」防ぐ有効

お客様生活背景理解する

  • 共働き家庭、高齢世帯、ペット有無などにより、工事配慮変わる

打ち合わせ内容記録・共有

  • 打ち合わせシート」まとめて、お客様内容確認・合意するステップ忘れ


4. ヒアリング不足招くリスク

  • ってたよりた」「こんなに光沢あるは…」など完成不満

  • 塗料グレードっておらず、劣化進む

  • 近隣トラブル(足場音・塗料臭)配慮不足によるクレーム発生


5. ヒアリングした信頼提案

  • お客様言葉プロ言葉翻訳提案

    • 例:「したい」→高い淡色+控えめ塗料選定

  • なぜその塗料選ぶか?」明確根拠をもって説明


塗装工事におけるヒアリングは、顧客満足トラブル回避基礎です。
丁寧取りこそが、プロとして誠実伝える最大武器となります。
ただ塗る」だけなく、「理想する」ためヒアリングを、ぜひ大切にしください。

 

 


雄心工業は茨城県県西地区メインに家財整理~リフォーム全般/塗装までを行っております。おうちのことなら幅広く対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

また、工事だけでなく調査やアフターフォローも丁寧なのでお客様に寄りそった価格提案をモットーに安心と快適さをご提供します。

実際にこんなこともできるの?ということでもお気軽にご相談ください。基本的に茨城県県西地区メインを対応エリアとしておりますが、対応エリア以外もご相談いただければ対応可能ですので、お気軽にご相談ください。

 

お問い合わせは↓をタップ

ブログ更新をはじめました。

apple-touch-icon.png

今後ともよろしくお願いいたします。